『それでも夜は明ける(実話映画)』の奴隷社会から自由と正義と幸せを考える【ネタバレ考察】

2023年の元日に、「夢のお告げ」があって数年前に出逢ったスピリチュアルな方が出てきました。

夢の中で「今の自分にとって、観た方がいい映画ってありますか?」と聞くと、「夜が明ける」と言われたんです。

それで、「それでも夜は明ける」という映画があったことに氣づきました。

ということで、家に眠っていた「それでも夜は明ける」を観ました〜

「夢のお告げ」の詳細は、上の記事を見られてください。

今年、初映画でした〜

端的に言うと、数日前にブログで書いた内容、今の自分の境遇とシンクロしている部分があって驚きでした。

やっぱり、「今の自分にとって何かしらのメッセージだった」と感じました。

この映画は、アカデミー賞にノミネートされ、ブラッド・ピットが「あと一本しか映画を作れないとしたら、作るべきはこの作品」と言ったほどです。

”正義”とは何か、みんなが幸せになるにはどうしたらいいのか、について考えさせられます。

「実話に基づいた話」で、奴隷にされた男の人生をリアルに描いた作品。

観た後は、氣落ちする人が多いかもしれませんが、人生で一度は見てほしい映画です。

以下、【ネタバレあり】です。まだ観られていない方は、また後でブログを見られてください。

あらすじ

1841年、ニューヨークに住むバイオリン奏者ソロモンは音楽家の黒人だった。彼は、妻子と共に白人を含む多くの友人に囲まれ、彼は幸せな日々を送っていた。だがある日、彼は騙され拉致された末、奴隷市場に送られてしまう。そして名前も人間としての尊厳も奪われ、奴隷として大農園主に買われていく。それでも労働の場ではその有能さを認められ、彼は温厚な農園主に気に入られる。妻と子ども達に会うために彼が生き抜いた12年間とは?”奴隷”をテーマに掲げた本作は、我々に”正義”がいかに簡単に覆るものかを痛感させ、一人の男の”希望”が絶望の暗雲に勝利する瞬間を体感させてくれる。

【メッセージ①】 お天道様はいつも見ている

数日前の記事で、「正月にやると運氣が上がる方法」の中で、”朝日を見る”という話をしていました。

「昔は、”太陽信仰”というのがあった」と書いていたので、シンクロ(偶然の一致)してました。

映画の冒頭で奴隷の人たちが、暑い中、農作業をしているシーンがあります。

奴隷をお金で買った人たちは、ゆっくり休んで偉そうに指示を出しているだけです。

それで、彼らは歌いながら農作業をするんです。

「あぁ主よ おふくろが死んだ 親父も死んだ 我が主よ 太陽よ 我が主を照らす太陽よ お顔が見えません でも暑いです わが神太陽よ」

その後にも、お天道様に向かって話をするシーンがあります。

てんとさま 遅いんだよ こっちは死ぬか生きるかだ ひと休みして泣きたいよ なぁ俺は疲れた 主よ 時には俺は力強くなれる 堂々としていられる」

ただただ奴隷として働くという選択肢しか持っておらず、肉体労働で毎日を終える彼らにとって、最後に目を向けるのは「お天道様」だったのかもしれません。

主はすべてをご覧になる。その時が来れば必ず罰は下される

「天知る地知る我知る子知る」という言葉があって、神様、大地はいつも見ているし自分自身も全て分かっています。

神様はどんな行動も上から見ています。

考えていることも全てお見通しです。

そうはいっても、映画に出てくる働き詰めの人たちは毎日に変化はなく、抜け出せない無限ループの中で生きています。

どう表現していいか分からない複雑な想いになりましたが、”今生”でそういった経験をしに来たとしか解釈できません。

川が流れ続ける限り、我が魂は天国へと上昇する

お葬式をしている時にみんなで歌うときの歌詞で、何度も出てくるフレーズです。

地獄のような辛い毎日でも、生きている限り、貴重でかけがえのない経験であって、魂は磨かれていくと捉えました。

逃げ出して死にたくなるような想いで毎日を生きているんだろうけど、それでも太陽(神様)という希望を胸に懸命に生きている姿に心打たれました。

【メッセージ②】 この世で何が”正義”なのか?

主人公のソロモンは、頭が良くて器用で自分の考えをしっかりと持っている人です。

家を作れと命令されて作るのですが、もう一回やり直せと壊されます。

指示通りに作るのですが、翌日も壊されました。

夜にいきなり起こされて踊らされたり、バイオリンを弾けと言われたりと全て命令に従わされます。

そして、身体を洗えなくて臭くなっているから、石鹸をもらいにその場を離れただけで、鞭打ちの刑です。

そういった理不尽極まりないことを強いられ、人権もないようなことがアメリカ南部に実際にあったそうです。

この映画は、奴隷社会の現状をリアルに伝えていて、「その中で何を正義として生きるのか?」というメッセージが込められています。

生き残りたいなら余計なことをするな。自分の素性や読み書きができることも言うな。向こうに着いて苦しみ続けるより戦うべきだ。逆らって死んだら元と子もないぞ。

奴隷として連れ去られ、船の中でソロモンが忠告を受けたシーンです。

数日前までは家にいた。生き残るには素性を隠せだと?耐える気はない。ちゃんと生きたい。

その忠告に対して、ソロモンは「隠し続けながらうまく生き残る」というよりかは「自分の氣持ちや想いを殺してまで生きたくない」という言葉で返答します。

私は絶望などもしないし、こびを売ることもしない。自由のために演じてるだけだ。

ソロモンの生き様が強く現れた言葉です。

映画の中盤で、奴隷から成り上がって自由を手にしたおばさんと綿花摘みで一生懸命に働いている女性のパッツィーとソロモンで話をします。

パッツィーは、おばさんから「男と寝るか、綿花を摘むかのどちらかよ」と言われます。

これも先ほどの話と同じで、「自分の正義、自分らしさを貫くか」、「我慢しながらも、その先にある幸せを求めるか」ということが天秤にかけられています。

今の自分とリンクしている部分があって、最近考えていたことでした。

現在、ブログやインスタグラムで発信をしています。

和多志は、ソロモンに似ていて自分軸が強いので「今の自分が考えている真理を伝えたい」、「自分らしさ、ありのままを出したい」という想いがあります。

でも、そこを少し我慢して「いかにうまくやっていくか」、「我慢してやりたくない発信でも効率よくやるか」ということも天秤にかけられています。

結果的には、見られないと意味がないし、認知されないと収益にも繋がらないこともあって、「バランス良くやる」というところに落ち着いています。

人間関係でもありますよね。

例えば、若手が会社で馴染んでうまくいくために、我慢しながらも「人より早く出社する」、「行きたくないけど飲み会を断らない」、「常に氣を遣って動く」など、その他にもいろいろあると思います。

地球社会という枠組みでは、”バランス”というのがすごく大事なことで、いかに「中庸の精神」で生きるかということが問われる場面が多いと思います。

しかし、バランスは確かに大事だけど、”生き様は自由”です。どちらの行動を取っても、どちらもにも学びはあると思っています。

その人によって、片方が大事な時もあるし、両方大事な時もある。

片方を貫くことで、もう片方も見えてくることもある。

どちらにせよ、学びがある。

それが「生き様、生き方の正義は何か?」という問いに対する和多志の答えです。

【メッセージ③】 「自由」こそ一番大切であり幸せなこと

ブラッド・ピットが演じるバスがソロモンに言った言葉が印象的でした。

奴隷制度には一片の正当性も正義もない。法は変わるが普遍の真理は変わらない。そこに明白で簡単な事実がある。一人の権利は全員の権利。白も黒も平等さ。

奴隷制度に正義はないとバッサリ言っていて、「法は変わるが真理は変わらない」という言葉が刺さりました。

正直言うと怖いんだ。自分がかわいい。自由こそ一番大切だ。それは僕だけの喜びだが、君の自由は皆も喜びそうだな。

ソロモンは、”自由黒人”を証明するために、「手紙を送りたい」とバスに伝えます。

そのやりとりの中で、「正直隠れてやることが怖い。自分がかわいい」という話になったんです。

どの時代にも「法」というのは、存在していてある一定のラインを引いています。

でも、そのラインというのは、時代によって、国によって、もっと言うと宇宙の星によって様々です。

そうやって、「法」がコロコロ変わっていくことに伴って、人生観、生き方、正義も変わるでしょう。

しかし、真理は変わりません。

本当に大切なことは、時代を問わず、ずっと変わらずに存在します。

それに加えて、「自由こそ一番大切だ」という言葉がセットになっています。

”自由”に生きるというのが一番幸せなことだと思います。

今、和多志は組織に属して毎日働いていますが、時間、人、”ねばらない事”、その業界の”法”にある意味、縛られています。

「自分が氣にするかどうか」という所もあるので、人に迷惑をかけない範囲で自由に働いています。

早くここから抜け出して、自由になりたい。

もっと自分の意志で動いて、人生を自分で管理して、自分を輝かせ、人の為になることに全力で時間を注ぎたいです。

いろんなことに縛られず、しがらみもなく、その人の意志で生きることができる。

そして、その人の魂が望む方向に向かっていくことが本当の自由なのかもしれません。

【メッセージ④】 「救われる人」と「救われない人」がいる

結局、バスが手紙を送って、ソロモンが”自由黒人”だと証明されて最後に帰還できます。

ソロモンが帰還する時に、特に言葉を交わすこともなく、女性のパッツィーとハグをしてその場を後にします。

ソロモンは車から振り返り、パッツィーの何とも言えない悲しい顔をした表情を見つめるシーンが忘れられません。

結局、パッツィーは”自由”を獲得できずに、ずっとその場所で働き続けるという悲しい結果で終わりました。

「救われる人」もいるが「救われない人」もいる。

これもまた自分のやろうとしている事とリンクしていました。

「人を救う」となると、おこがましい表現かもしれないけど、「誰かが幸せになる、輝けるようになる」ということを組織から外れてやっていきます。

「そうなった時に、誰を幸せにすることができるのかな?」

人を集客して、お金という対価として頂いて、その人に何かしらのものを提供する。

「本当に救うって何だろう?」

相談・アドバイスというコーチング的な形でセッションをして、悩んでいる人や困っている人を助けたいけど、ずっと自分に頼られることは本当に救うことなのか?

その時だけでもその人が明るくなればそれでいいのかもしれない。

でも、「ビジネス化してしまって、そこの殻を破って離れるというのがゴールにないと、それは本当の意味で”自由を獲得する”というお手伝いではないのでは?」と思ったんです。

最近、インスタグラムの繋がりで”無料体験”にいくつか参加して、いろいろと思うことがありました。

自分からすると、「何も考えていない人はいろんな情報を出されて魅力ある言葉に踊らされて、そこに依存するんだろうな」と思うところも正直あったし、ビジネス臭が強く感じるものもありました。

でも、それでその人がお金を払って納得していれば何も問題はないし、どうこう言う必要もなくて、いろんな場所で、いろんなやり方で、いろんな人が「より良くしている」とも感じました。

そういった前提を踏まえた上で、「本当の真理、本当に人を輝かせるということは何か?」を見極めながらやっていきたいです。

今は、まだその世界にいないから空想的な考えかもしれないし、もしくは大事なことかもしれない。

その世界に入ってみて分かるのだろうけど、今の氣持ちは今の氣持ちで大切にしまっておこうと思います。

主人公”ソロモン”のその後

ソロモンノーサップは拉致後に生還できた数少ない一人である。彼は奴隷商人たちを告訴したが、被告が白人の裁判では黒人の証言が禁じられるため首謀者ジェームズ・バーチへの損害賠償は却下された。1853年ソロモンは「12イヤーズ・ア・スレーブ」を出版。奴隷制度廃止運動の活動家として北東部を中心に講演を行う。また逃亡を手助けする結社”地下鉄道”を支援した。ソロモンの死については日付、場所、状況すべてが謎である。

ソロモンは解放された後、家族と再会しました。

その後は、本を出版して発信を行い、奴隷制度廃止運動に力を入れて、世の中の為に人生を捧ぎました。

今回、夢のお告げでこの映画を観ることになって、いろいろ考えさせられたし、今の自分と照らし合わせることができました。

おそらく、次の仕事に変わった時に、「初心に戻って思い返すんだろうな」と思います。

夢によって、新たな道を切り拓くという貴重な経験ができました。

最後までありがとうございました。

この記事を書いた人

カズのアバター カズ ブロガー

現役高校教師が学校では教えてくれない内容を発信。人生、教育、スピリチュアルなど、あなたの人生がより輝ける生き方・考え方を紹介します。真理に氣づき、学びあり、ワクワクありの輝かしい地球人生を送ることを願っています。

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